ULTRA-TRAIL Mt.FUJI

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先日、5月15日に大会前後にコースの植生調査をしてくださっている富士山自然学校 http://fujikirara.jp/ 渡辺長敬氏に植生調査の報告会を開催していただきました。

調査報告の内容は環境ページをご覧ください。
https://www.ultratrailmtfuji.com/2018/environmental/activities/2014/05/5020/

その2日後の5月17日、UTMFが昨年より実施している「トレイルランナーのための自然教室 <使えば壊れる自然、自然界の復元力>」でも渡辺長敬先生に大会前後の調査についてお話いただきました。
(トレイルランナーのための自然教室17日、18日の報告はまとまり次第、環境ページに掲載いたします。
担当者が今がんばって報告書いてます、もう少しお待ちくださいね。)

植生調査報告会でも、トレイルランナーのための自然教室でも先生がおっしゃっていて、とても印象に残っているお話の
ひとつが「自然のチカラは強い。使っても、植物には自分で復活するチカラがある。」というお話。
大会前に調査をしたときは発芽前で生えていなかった植物が、大会後コース上でも芽が出ていたり、
自然のチカラは偉大なのだということを教えていただきました。
しかし!だからといって登山道を踏み外して、わざわざ登山道でないところを通るのはあってはならないこと。
自然には復活するチカラがあっても、人為的に傷つけるようなことがあってはならない!
大会以外で山に入る時、もしかしたら、いつも通る登山道の、ほら、そこ!に、絶滅危惧種がいるかもしれない・・。
そんなことを頭に入れて、どこでも踏み外しがないように山に入らなくてはと改めて心に誓いました。

印象に残っているお話の2つめは、「植物は動けないから適切な場所に生える。」というお話。
北は北海道、南は沖縄まで、気候によって生えるものは違うし、居住地と標高の高いところに生えるものは違う。
適切でない場所に種が落ちても、生き残れない、環境に合わないと育たない。
でも・・・・
環境に合うと爆発的に増えていく。
たとえば、特定外来種と呼ばれる生き物。
観賞用として海外から輸入されたものが自然界に広がってしまったり・・。
なぜか日本になかったはずのものがいつの間にか自生していたり・・
気候が温暖化傾向にあり、もしかしたら、日本の南にしかないものが、これから北へむかって増えるかもしれない・・。
そこで先生から提案のあったのが、靴の土をしっかりブラシで落として山に入る、ということ。
あちこちを走り回っている私たち。
靴には泥や土がこびりついていますよね。
そこにもし種が入っていたら・・・、
そのまま違う山に行き、環境が合ってしまうと、その山にはないはずの植物が発芽して、どんどん増えてしまうかもしれない。

この写真はオオバコ。道路脇や人里でよく見かけますよね。踏まれても踏まれても全く枯れることなくいる雑草です。

山に生える植物ではありません。
でも、このオオバコがもし何らかの原因で山に入り込んでしまい、環境がぴったり合ってしまったら、
爆発的に増えてしまい、もともとそこにいた植物が生きている場所を失うことになるかもしれません。
靴の泥や土だけが原因ではありませんが、靴を洗う、ブラシで落とす、ちょっと気をつけるだけで防げることがあるかもしれません。
大会でどのように配慮するのか、これから適切な方法を先生たちとご相談しながら考えていきますが
レースで使用する靴の裏を洗浄したり、ブラシで落としてもらってから履いてもらうなど、富士山麓の自然にないはずの種が入らないように考慮していかねばならないと思っています。
ちなみに、先生にお伺いしたところ、水で洗浄した土は、細かいザルなどで水をこして、残った土は焼却処分にするのが、一番いい方法だそうです。
道ばたに、洗浄した水をそのまま流してしまうと、下水道に入る前に種が生き残ってしまうかもしれませんもんね。
これまでレースを開催して、他の種が入り込んでしまったことはないそうですが、
これからの自然を考えたときには面倒かもしれませんが、大事なことだと思いました。
山に行く時に、靴ブラシを1本、ザックに入れて、里から山に入るときには、ザザッと土を落として山に入る。
そんなことが当たり前になるといいな、と思った調査報告会&自然教室でした。
オシャレなウルトラライトな靴ブラシなんてのが登場しないかな〜(笑)

次回のトレイルランナーのための自然教室は
7月26日(土)
9月20日(土)
10月25日(土)
です。
いつもは大きな視野で見てる自然の中、ミクロの世界も見てみると植物の不思議な仕組みがわかり
自然のチカラを感じられますよ〜。

サロメチールの薫りがする樹。昔は冷却剤として使われていたんですって!

リクガメのまねではありません(笑)拡大鏡で植物の不思議を観察中。

ヨゴレネコノメ。ちょー希少種です!